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tambourine
小さなドットが集まり輪を作る「tambourine(タンバリン)」は、2000年秋冬の発表以来、繰り返しコレクションに登場するミナ ペルホネンのスタンダード柄のひとつとなっている。「タンバリン」の円を構成するドットの連なり、そして円と円が隣り合い並ぶと様子は整然としていながら、円は正円ではなくフリーハンドで描いた円であり円の縁に配置されたドットの間隔不均一で、ドットそれぞれの刺繍のふくらみや形には微妙な違いがある。人の体が実際には左右対称ではなく非対称であるかのように、不均一であることは私たち人間にとって自然なのではないか。目は無意識のうちにその自然を受け入れ、心地良いと感じる。
かすかに呼吸してそこに佇んでいる様なレリーフの柄を描いてみたかった。
一粒、一粒描きながらなんだかずっと付き合いそうな気配を感じて高揚する感覚を今でも覚えている。
それは的中した。私自身もこのタンバリンという柄に出会ったのだと思う。
一粒、一粒描きながらなんだかずっと付き合いそうな気配を感じて高揚する感覚を今でも覚えている。
それは的中した。私自身もこのタンバリンという柄に出会ったのだと思う。
皆川明
引用 著書 minä perhonen ?
- 刺繍工場、神奈川レースで仕上がった刺繍のほつれ部分などを補修する女性。見事なミシンの手さばきで、刺繍生地の仕上げを整える。
日本ブランドの人気アイテムを実際に製作する職人・工場の人々は語る。
「決して手を抜かず、ひとつひとつきちんとしたものを作るだけ」「どれだけ機械が優秀でも、最終的に人の手が加わらないとよいものはできない」
声高でなくても、そこにはモノ作りに携わる確かな自信が感じられる。世界に誇れる日本のモードはこのプライドに支えられている。